
月数万円の外注で「守れない」理由
― 教育現場のセキュリティで起きている現実 ―
「セキュリティは外注しています」
「月に数万円払って管理してもらっています」
教育業界では、よく聞く言葉です。
ですが、結論から言うと──
月数万円の外注では、教育現場の情報は守れません。
これは不安を煽る話ではなく、
構造上の問題です。
■ そもそも“外注”の仕事範囲とは
多くの塾・予備校が契約している
「月数万円の外注サービス」の実態は、次のようなものです。
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OSやソフトの更新代行
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パソコンが壊れた時の対応
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ネットがつながらない時の復旧
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年に数回の簡易チェック
つまりこれは、
ITサポートであって、
セキュリティ監視ではありません。
■ セキュリティは「常時監視」が前提
本来、セキュリティとは次のような世界です。
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24時間ログを監視
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不審な通信を即検知
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異常があれば即遮断
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被害が出る前に防ぐ
これを行うには、
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専用機器(ファイアウォール)
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継続的な監視
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判断できる人間
が必要です。
👉
月数万円で、これが成り立つことはありません。
■ なぜ外注では「初動」が遅れるのか
外注の場合、必ず次の流れになります。
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現場では異常に気づかない
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問題が表面化してから連絡
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業者が状況確認
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対応開始
この時点で、
すでに情報は抜かれている可能性があります。
セキュリティ事故は、
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数秒
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数分
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深夜や休日
に起きます。
営業時間内に電話して対処する
という前提自体が、危険なのです。
■ 「被害が出てから」では遅い理由
情報漏えいの怖さは、
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取り戻せない
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気づいた時には拡散している
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被害の全容が分からない
という点にあります。
つまり、
事故後に対策をしても、
生徒や保護者の情報は守れません。
■ 教育現場は特に狙われやすい
教育現場は、次の理由で狙われます。
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個人情報の宝庫(住所・成績・家族構成)
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セキュリティ意識が低い
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無料ツール・LINE・メールの多用
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専任管理者がいない
ハッカーから見ると、
「割に合うターゲット」
なのが現実です。
■ 月数万円外注の“本当の役割”
誤解しないでほしいのは、
外注が「悪」なのではありません。
月数万円の外注は、
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故障対応
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運用補助
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人手不足の補完
としては、有効です。
しかし、
セキュリティの中核を
任せるものではありません。
■ 本当に必要なのは「中にいる人」
教育現場で安全を守るために必要なのは、
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状態を把握している人
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異常を判断できる人
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即座に対応できる人
つまり、
内部にセキュリティを理解した
管理者がいること
です。
外注は、その補助として使うものです。
■ まとめ
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月数万円の外注は「監視」ではない
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セキュリティ事故は一瞬で起きる
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外注対応は初動が遅れる
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被害後の対策では情報は守れない
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内部管理者がいなければ安全は成立しない
「何も起きていない」は、
安全の証拠ではありません。
